【2026年版】牛丼チェーンの店舗数ランキング

2026年10月20日 | 業界・地域分析

牛丼チェーン店

チェーン展開が「牛丼御三家」に集約された、外食産業の中でも特異な存在の牛丼業界。最近の国内店舗数はどのような動きをみせているのでしょうか。
【2026年版】では、当社のチェーン店データを元に、チェーン別店舗数ランキング(2026年7月時点)や前年比の増減状況を集計しました。また、牛丼3チェーンの近年の店舗数推移も探ってみました。


データの集計方法について


  • 集計元のチェーン店データは、チェーン店の公開情報を当社が調査・収集したものです。すべてのチェーン店を網羅したものではありません。また、実態とは異なる場合がありますのでご了承ください。
  • 2026年7月時点で、国内に10店舗以上展開しているチェーン店を集計の対象にしています。
  • 当社のチェーン店データ調査・収集は毎月を基本としていますが、隔月など定期収集のチェーンもあります。表・グラフの対象月に収集がなかったチェーンの場合、当月時点で最新のデータを記載しています。
  • 店舗数の増減率(%)は、2026年7月と2025年7月の対比で算出しています(小数点2位以下は四捨五入)。

【2026年版】牛丼チェーン 店舗数ランキング(1~3位)

3チェーン揃っての店舗増加がつづく


2026年の店舗数前年比(7月時点)は、3チェーンとも増加しています。これで、3チェーン揃っての前年比増が、2024・2025・2026年の3年連続となりました。

「松屋」の増加率が6.9%増(78店舗増)と最も高く、「吉野家」が2.0%・25店舗増、「すき家」も1.8%・35店舗の若干増となっています。
「松屋」は、2022~2026年すべて増加率トップで、今回・2026年は、2025年(7.9%増)に次ぐ高い伸びをみせています。また「すき家」は、当社の集計では 今回初めて2,000店の大台に乗せています。

3チェーンの合計店舗数でみても5年連続で前年を上回って推移しており、今回は5年前に比べて10%(406店舗)増加しています。国内牛丼チェーンの店舗が堅調に増え続けていることがわかります。


チェーン別店舗数ランキング(1~3位)

順位 チェーン名 2025年7月 2026年7月 増減率(%)
1位 すき家 1,968 2,003 +1.8
2位 吉野家 1,248 1,273 +2.0
3位 松屋 1,126 1,204 +6.9

ランキングは当社のチェーン店舗データをもとに作成しています


日本ソフト販売が提供する、全国のチェーン店舗データ(飲食店・コンビニ・ドラッグストアなど)についての詳しいサービス情報は、こちらからご覧いただけます。


【年推移】チェーン別 店舗数 2018~2026年(各7月時点)

すき家 ~ここ3年は増加基調~

「すき家」の店舗数推移をみると、2019~2023年は数店舗の増減を繰り返していましたが、2024年に12店舗増、2025年15店舗増、2026年には35店舗増と、ここ3年で徐々に増加の度合いを強めています。
店舗数では「御三家」筆頭ながら増加率は最も緩やかであるため、2026年と8年前の2018年とを比較すると、3.3%・64店舗増の若干増に止まっています。


すき家店舗数年推移2018-2026

吉野家 ~2021年以外は前年比増で推移~

「吉野家」の店舗数は、2021年のみ前年を1.9%(23店舗)下回りましたが、そのほかの年はすべて前年比増加となっています。最も増加したのは2019年(9.0%・98店舗増)で、ここ3年(2024・2025・2026年)も、各年2%前後(28・23・25店舗)のペースで着実に増えています。
この結果、8年前と比べた2026年の店舗数は、16.6%・181店舗増となっています。


吉野家店舗数年推移2018-2026

松屋 ~店舗数増加率ナンバーワン~

「松屋」の店舗数も、「吉野家」同様に2021年を除いて前年比増で推移しています。「松屋」の場合は、2022年以降の増加幅がほか2チェーンに比べて大きく、特にここ3年(2024・2025・2026年)は、各年4.3%・43店舗増、7.6%・80店舗増、6.9%・78店舗増と、高水準の増加傾向です。
この結果、8年前と比べた2026年の店舗数は、25.9%・248店舗の大幅増となっています。


松屋店舗数年推移2018-2026

[3チェーン業績]直近の利益は「回復」「大幅増」「減少」と三者三様

[すき家]売り上げ増が続き、利益も回復へ


まず、ゼンショーホールディングス(HD)の2026年3月期 決算短信(2025年4月1日~2026年3月31日)における「グローバルすき家(※)」セグメントの業績をみると、売上高は前年同期比で6.3%の増収であるものの、営業利益が62.0%の大幅減となっています。
一方、直近の業績である2027年3月期の第1四半期決算短信(2026年4月1日~6月30日)では、売上高が22.7%と大きく増加し、23億7,200万円の営業利益を上げています(前年同期は7億6,800万円の「損失」を計上)。売り上げが拡大し、利益も順調に回復しています。


※海外の「すき家」の業績も含まれています。


「すき家」のこの1年(2025年8月~2026年7月)を月次推移でみると、既存店売上高はすべての月で前年を上回っており、特に2026年4月以降は前年比10%超の増加率が続いています。2026年1月まではほとんどの月で前年比減だった既存店客数も、2~7月は増加しており、特に4月(20.4%増)、5月(17.8%増)、6月(12.8%増)の増加率が目立っています。
一方、既存店客単価は、客数が大幅に増加した2026年4~6月に、客数の動きとは逆の前年比減となっています。2026年4~6月は、異物混入事案発生の影響で落ち込んだ前年同期の反動で客数が大幅に増えたものの、その分 客単価(お客様1人当たりが支払う平均金額)は伸び悩んでいた状況が窺えます。


[吉野家]直近四半期決算はセグメント利益が大幅増


吉野家ホールディングス(HD)の2026年2月期決算短信(2025年3月1日から2026年2月28日)における「吉野家」セグメントの業績は、売上高が前期比9.7%増加したものの、セグメント利益は2.1%の若干減でした。
直近の2026年2月期 第2四半期決算短信(中間期:2026年3月1日~8月31日)では、売上高が9.9%増で、セグメント利益は48.2%と大幅に増加。売り上げの伸びは同水準をキープする一方、利益は急拡大しています。同HDは決算短信の中で、「吉野家ならではの商品価値を高める施策を展開した結果、客数および客単価の向上につながりました」と好調理由の一端を明かしています。

「吉野家」の1年(2025年8月~2026年7月)の月次推移をみていくと、既存店売上高は 2025年10月以外の11カ月で前年を上回っており、10%台の高い伸びも4カ月みられます。一方、既存店客数は、前年比減の月が4カ月あり、特に2025年10月の落ち込みが目立っています。
「吉野家」がほか2チェーンと異なるのは、既存店客単価がすべての月で前年を上回っており、平均6%程度の安定した増加傾向を示している点です。客数が14.6%と大きく減少した2025年10月でも、客単価が10.4%増えて売上高の減少を補う形となっています。


[松屋]過去最高益記録も 直近四半期決算は減益に


松屋フーズホールディングス(HD)の令和8年3月期決算短信※(2025年4月1日から2026年3月31日)では、売上高が前年同期に比べ19.6%増、営業利益も72.3%の大幅増。同期の利益は、経常利益(62.1%増)と親会社に帰属する純利益(72.6%増)も含め、すべて過去最高を記録しました。
ところが、直近の令和9年3月期 第1四半期決算短信※(2026年4月1日~6月30日)では、売上高は17.4%の2ケタ増となったものの、営業利益は28.0%と大きく減少しています。
減益の理由としては、「エネルギー費や各種調達価格の上昇」や「待遇面の向上施策等積極的な人的投資の実施」などにより、原価率や販売費・一般管理費比率、FLコスト(売上原価と人件費の合計)の売上高比率が上がったこと、を決算短信の中で挙げています。


※松屋HDが運営する牛めし以外の業態(とんかつなど)、海外店舗の業績も含まれています。


松屋フーズHDの1年(2025年8月~2026年7月)の月次推移をみると、既存店売上高は2026年6月以外はすべて前年を上回った一方、既存店客数では、全体の半分の月(6カ月)で前年を下回っています。
既存店客単価は、2025年8月から2026年5月までずっと前年を上回って推移していましたが、直近の6・7月になってわずかながら前年比減となっています。
前期は過去最高益を記録した同社ですが、客数減の月がほか2チェーンより多いことと、直近になって客単価の減少が続いている点が気になるところです。


ほかの外食業種に比べ好調にみえる牛丼業界だが・・・


牛丼3チェーンは揃って国内店舗数を増加させており、売り上げも揃って好調に推移しています。直近の四半期決算の利益については、「すき家」が前年同期の「損失」から「利益」へと改善し、「吉野家」は大幅増、「松屋フーズ」は絶好調から減益へと変化をみせています。
ほかの外食業種に比べれば総じて「好調」にみえる牛丼業界ですが、月次推移を詳細にみていくと「価格を下げても客数を維持するのか」「付加価値メニューの投入で客単価を上げることをより重視するのか」など、チェーン毎の戦略の違いが垣間見えます。

原材料費・人件費・光熱費・物流費の上昇や建設資材・包材の調達懸念、消費者の節約志向などの厳しい事業環境が依然として続いています。そんな中、価格改定(値上げ・値下げ)や新商品開発・付加価値戦略、出店戦略、運営グループ全体のブランド戦略(M&A含む)、デジタル化等事業改革など、大手ならではの施策が今後の国内牛丼市場にどう作用していくのか、興味深く観察していきたいところです。


本記事は当社のチェーン店舗データをもとに作成しています


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