【2026年版】宅配ピザチェーンの店舗数ランキング
2026年3月30日 | 業界・地域分析
コロナ禍では「宅配」という強みを発揮した宅配ピザチェーンですが、コロナ後数年を経た今、店舗数はどうなっているのでしょうか。
2026年版(2025年1月~2026年1月)では、当社のチェーン店データを元に、宅配ピザのチェーン別店舗数ランキングや前年同月比増減状況など、過去記事との比較も交えて振り返ります。また、大手3チェーンの 近年の店舗数推移も探ってみました。
データの集計方法について
- 集計元のチェーン店データは、チェーン店の公開情報を当社が調査・収集したものです。すべての宅配ピザチェーンを網羅したものではありません。また、実態とは異なる場合がありますのでご了承ください。
- 2026年1月時点で、全国に10店舗以上展開しているチェーン店を集計の対象にしています。
- 当社のチェーン店データ調査・収集は毎月を基本としていますが、隔月など定期収集のチェーンもあります。表・グラフの対象月に収集がなかったチェーンの場合、当月時点で最新のデータを記載しています。
- 店舗数の増減率(%)は、2026年1月と2025年1月の対比で算出しています(小数点2位以下は四捨五入)。
【2026年版】宅配ピザチェーン 店舗数ランキング
前年比減少がほとんどの中、増加しているのは・・・
チェーン別店舗数ランキングを1月の前年同月比でみると、計12チェーンのうち10チェーンで減少し、プラスマイナスゼロが1、増加も1チェーンです。増加が1チェーンのみという他の飲食業種でもあまりみられない状況は、2年連続となっています(参照-2025年版)。
唯一増加したのはランキング2位「ピザハット」で、当社(日本ソフト販売)の調査では2021年から連続して前年を上回っています。増加率が最も高かったのは2024年版で、1年で16.2%(82店舗)増えています。増加の勢いは2025年版で落ち着きをみせ、今回2026年版では1%(6店舗増)となっています。
一方、減少チェーンは、ランキング1位の「ドミノピザ(18.3%・171店舗減)」をはじめ、減少率の大きさが目立ちます。
最も減少率が高いのは「ピザポケット(34.6%・18店舗減)」で、次いで「アオキーズピザ(22.4%・11店舗減)」「ロイヤルハット(20.0%・10店舗減)」「リトパ(14.3%・2店舗減)」と、中~小規模のチェーンが並んでいます。そのほかの中小4チェーン(ナポリの窯、ピザ・カリフォルニア、ストロベリーコーンズ、シカゴピザ)も、7~8%台の低いとはいえない減少率です。
また、ランキング3位・ピザーラは2024年版以降少しずつ減っており、今回も0.9%・5店舗の微減となりました。
「ドミノピザ」の減少に関しては、運営会社・ドミノ・ピザジャパンの親会社である 豪ドミノ・ピザ エンタープライズ社(DPE)が発表していた「日本国内の2割にあたる172店舗を2025年内をメドに閉店する」との計画どおりに進められたようです。当社の調査によると、2025年3月の店舗数が前月に比べて170店超減少しており、主にこの時期に閉店されたものとみられます。
チェーン別 店舗数ランキング
| 順位 | チェーン名 | 2025年1月 | 2026年1月 | 増減率(%) |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | ドミノ・ピザ | 934 | 763 | -18.3 |
| 2位 | ピザハット | 616 | 622 | +1.0 |
| 3位 | ピザーラ | 531 | 526 | -0.9 |
| 4位 | ナポリの窯 | 90 | 83 | -7.8 |
| 5位 | ピザ・カリフォルニア | 43 | 40 | -7.0 |
| 5位 | ロイヤルハット | 50 | 40 | -20.0 |
| 7位 | アオキーズ・ピザ | 49 | 38 | -22.4 |
| 8位 | ピザポケット | 52 | 34 | -34.6 |
| 9位 | ストロベリーコーンズ | 36 | 33 | -8.3 |
| 10位 | ピザクック | 32 | 32 | 0 |
| 11位 | シカゴピザ | 13 | 12 | -7.7 |
| 11位 | リトパ | 14 | 12 | -14.3 |
ランキングは当社のチェーン店舗データをもとに作成しています
日本ソフト販売が提供する、全国のチェーン店舗データ(飲食店・コンビニ・ドラッグストアなど)についての詳しいサービス情報は、こちらからご覧いただけます。
【年推移】大手3チェーン 店舗数 年推移(2019~2026年 1月時点)
大手チェーン三者三様の店舗数推移
宅配ピザ業界は、上位3チェーン(ドミノピザ、ピザハット、ピザーラ)と 4位以降の店舗数規模に大きな開きがあり、牛丼やコンビニほどではないものの、大手の寡占度が高い市場です。ここでは、店舗の大半を占める大手3チェーンの近年(2019~2026年1月時点)の動向を、当社の経年データをもとにみていきます。
ドミノピザ
ドミノピザのここ7年の店舗数推移をみると、2020年から5年連続で前年を上回って推移し、特に2022年から急速に店舗数を伸ばしていました。2024年では一時1,000店の大台を超えたものの、2025年で減少に転じ、2026年はさらに大幅な減少となっています。
2025年中の大量閉店にあたり、日本法人の親会社である豪ドミノ・ピザ エンタープライズ社は「収益向上のため不採算店を閉店する」旨の声明を出していました。コロナ禍後の需要減やコスト上昇に対応し、出店戦略の見直しが図られたようです。
ピザハット
ピザハットの7年の推移をみると、2020年に前年をわずかに下回り、その後は6年連続で増加しています。2021年から年々増加幅が広がり、2024年に最も大きくなった(16.2%増)ものの、2025年と2026年は店舗数の伸びが鈍化しています。とはいえ、他チェーンが軒並み減少となる中、長期にわたり健闘しているチェーンです。
ピザーラ
ピザーラのここ7年の店舗数はごく小幅の増減で推移しており、変化の少ない動きとなっています。2020年から2023年にかけて数店ずつ増えていったものの、2024年からほんの少しずつ前年を下回り、2026年は結局、2019年当時の店舗数に戻った形となっています。
コロナ後数年を経た宅配ピザ業界の現状は・・・
寡占化する大手にも激しい変化
上項の店舗数推移をみてもわかるとおり、大手3チェーンの店舗展開は「出店を急拡大させたのち、不採算店の撤退に舵を切ったドミノピザ」「堅実に店舗を増やし続けるピザハット」「現状維持を続けるピザーラ」と、それぞれ異なった動きをみせています。
それはここ数年のランキング順位にも反映されており、2018年中にそれまでずっとトップだった「ピザーラ」と入れ替わって「ドミノピザ」が1位となり、さらに2023年中に「ピザーラ」と「ピザハット」が入れ替わって現在の順位となっています。
また、「ドミノピザ」の店舗数急増により440店の差(2024年1月時点)が開いていた1位「ドミノピザ」と2位「ピザハット」は、今回2026年版で141店差に縮まりました。
今後また1・2位の逆転劇があるのかどうかはわかりませんが、大手の間でも激しい変化が起こっていることは確かです。
異業種によるM&Aが目立った中小チェーン
一方、ここ数年中小チェーンの間では、異業種による買収の動きが静かに進行しています。まず、2022年1月に「ピザポケット」を運営するポケットフーズが新出光(福岡市、石油販売業)の完全子会社となっており、2024年2月には「ピザ・カリフォルニア」運営会社(ピーシーエス)の全株式を国内ベンチャーキャピタル・Mirai Nihon Venturesが取得し、事業立て直しに乗り出しました。
また、「ナポリの窯」と「ストロベリーコーンズ」は 仙台市のストロベリーコーンズ社が運営するブランドですが、同社の親会社・いちごホールディングスは、2025年1月に東京都の格安スマホ事業者・エックスモバイルによって子会社化されています。
2023年5月には「シカゴピザ」が経営破綻して一部事業がストロベリーコーンズ社に譲受されていたため、現在は「ナポリの窯」「ストロベリーコーンズ」「シカゴピザ」の3ブランドがエックスモバイルグループの宅配ピザチェーンとなっています。
コロナ後数年たった今では、元から宅配サービスを手掛けていたことによる宅配ピザ業界の優位性は薄れてきています。外食需要の復活、人件費コストの増大、スーパーの店内調理ピザやコンビニ宅配ピザとの競合など、むしろ環境は厳しくなりつつあります。
大手・中小ともに大きな変化の時を迎える今、大手3チェーンの勢力図の変化はもとより、中小チェーンがどのように生き残りを図り、飛躍するチェーンが現れるのかなど、今後の動向が気になるところです。
本記事は当社のチェーン店舗データをもとに作成しています
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