【2026年版】焼肉チェーンの店舗数ランキング
2026年9月29日 | 業界・地域分析
「焼肉店の倒産 過去最多」の報道など、このところ逆風が吹いている印象の焼肉業界。
ここ1年の店舗数はどのように動いているのでしょうか。
【2026年版】では、当社のチェーン店データを元に、焼肉のチェーン別店舗数ランキング(2026年7月時点)や前年比の増減状況を集計しました。また「店舗数トップ3」と「前年比増減率が大きい3チェーン」をピックアップし、近年の店舗数推移を探ってみました。
データの集計方法について
- 集計元のチェーン店データは、チェーン店の公開情報を当社が調査・収集したものです。すべてのチェーン店を網羅したものではありません。また、実態とは異なる場合がありますのでご了承ください。
- 2026年7月時点で、国内に10店舗以上展開しているチェーン店を集計の対象にしています。
- 当社のチェーン店データ調査・収集は毎月を基本としていますが、隔月など定期収集のチェーンもあります。表・グラフの対象月に収集がなかったチェーンの場合、当月時点で最新のデータを記載しています。
- 店舗数の増減率(%)は、2026年7月と2025年7月の対比で算出しています(小数点2位以下は四捨五入)。
目次
【2026年版】焼肉チェーン 店舗数ランキング(1~15位)
店舗数ランキングを7月の前年同月比でみると、増加は3チェーンに止まり、減少チェーンが10、プラスマイナスゼロは2チェーンとなっています。
断トツ増加率は「定食・丼物中心の食堂業態」
前年比増加率が飛び抜けて高いのは、「牛角焼肉食堂」の39.4%増(26店舗増)です。この増加により「牛角焼肉食堂」は、2025年のランキング14位から一気に7位に浮上しました。このほかの増加チェーンは、「焼肉きんぐ(4.8%・17店舗増)」と「叙々苑(3.4%・2店舗増)」のみです。
一方、減少率が高いのは「焼肉ライク(12.2%・10店舗減)」と「大阪焼肉・ホルモン ふたご(10.5%・9店舗減)」で、「カルビ丼とスン豆腐専門店 韓丼(7.8%・6店舗減)」「牛繁(6.8%・9店舗減)」「安楽亭(6.5%・9店舗減)」がこれに続いています。
「焼肉ライク」は、2021~2023年にかけて店舗数が好調に増加したものの、2024年2ケタの減少に転じ、2025年には若干減、今回・2026年は再び大幅減、という推移をたどっています。「大阪焼肉・ホルモン ふたご」は、2022~2025年にかけて堅調な増加を続けていたものの、今回は2ケタの減少に転じています。
ちなみに、ともに業歴が長い「安楽亭(48年)」「牛繁(38年)」は、2022~2026年にかけておおむね減少傾向で推移しています。
チェーン別店舗数ランキング(1~15位)
| 順位 | チェーン名 | 2025年7月 | 2026年7月 | 増減率(%) |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 牛角 | 497 | 478 | -3.8 |
| 2位 | 焼肉きんぐ | 352 | 369 | +4.8 |
| 3位 | 七輪焼肉安安 | 163 | 160 | -1.8 |
| 4位 | 安楽亭 | 139 | 130 | -6.5 |
| 5位 | 牛繁 | 132 | 123 | -6.8 |
| 6位 | ときわ亭 | 98 | 98 | 0 |
| 7位 | ワンカルビ | 92 | 92 | 0 |
| 7位 | 牛角焼肉食堂 | 66 | 92 | +39.4 |
| 9位 | 熟成焼肉いちばん | 92 | 89 | -3.3 |
| 10位 | あみやき亭 | 87 | 85 | -2.3 |
| 11位 | 大阪焼肉・ホルモン ふたご | 86 | 77 | -10.5 |
| 12位 | 焼肉ライク | 82 | 72 | -12.2 |
| 13位 | カルビ丼とスン豆腐専門店 韓丼 | 77 | 71 | -7.8 |
| 14位 | カルビ大将 | 69 | 65 | -5.8 | 15位 | 叙々苑 | 59 | 61 | +3.4 |
(注)当社(日本ソフト販売)では、同一企業が運営するチェーンでも、チェーン名(ブランド)が異なる場合は店舗数を分けて集計しています。
ランキングは当社のチェーン店舗データをもとに作成しています
日本ソフト販売が提供する、全国のチェーン店舗データ(飲食店・コンビニ・ドラッグストアなど)についての詳しいサービス情報は、こちらからご覧いただけます。
【年推移】「店舗数トップ3」と「前年比増減率が大きい3チェーン」の店舗数(2021~2026年、各年7月)
上項の店舗数ランキングから「店舗数トップ3」と「前年比増減率が大きい3チェーン」をピックアップし、当社の経年データをもとに近年(2021~2026年7月時点)の動向をみていきます。
[店舗数1位]牛角 ~5年連続で減少~
「牛角」の国内店舗数は、5年連続で前年から減少しています。特に減少数が多かったのは2024年の51店舗減で、ほかの年は15~23店舗減で推移しています。この結果、2026年と2021年の店舗数を比較すると、20.6%・124店舗の大幅減となりました。
この5年で2位「焼肉きんぐ」に追い上げられつつあるものの、当社データではまだ109店舗の差があります。

[店舗数2位]焼肉きんぐ ~5年連続で増加~
「焼肉きんぐ」の国内店舗数は、5年連続で前年を上回っています。年17~20店舗程度の安定した増加数で推移しており、2025年のみやや多めの27店舗増です。
この結果、2026年は5年前に比べて37.2%・100店舗の大幅増となりました。

[店舗数3位]七輪焼肉安安 ~5年前に比べ9.6%減~
「七輪焼肉安安」の店舗数は、2022年と2025年で前年を若干上回ったものの、2023・2024・2026年が前年比で減少しています。増減の幅は全体的に少ないものの、2023年のみ11.4%減(21店舗減)の2ケタ減となっています。
2026年と2021年の比較では、9.6%・17店舗減少しています。

[増加率・大]牛角焼肉食堂 ~「特に増店を進めている」ブランド~
「牛角焼肉食堂」の店舗数は、2025年が66店舗、2026年が92店舗です。
2025年4月から当社の収集対象となったため2024年以前のデータはありませんが、2021年頃から商業施設のフードコート専門に店舗網を拡げているブランドです。
運営会社・レインズインターナショナルの親会社・コロワイド社が、2025年3月期の業績説明資料の中で「特に増店を進めている」と牛角焼肉食堂について記述していることから、グループが近年特に出店に力を入れているブランドの一つであることは確かです。

[減少率・大]焼肉ライク ~増加ののち3年連続で減少~
「焼肉ライク」の店舗数は、2022年(18店舗増)と2023年(11店舗増)は前年に比べ増加していましたが、2024年以降は3年連続で前年を下回っています。5年前と比較した店舗数では、10.8%・7店舗の増加となっています。
とはいえ、2023年のピーク時と比較すると23.4%・22店舗の大幅減となります。コロナ禍に「ひとり焼肉」で注目を浴びて急成長を遂げた反動もあり、店舗展開の失速が印象付けられています。

[減少率・大]大阪焼肉・ホルモン ふたご ~増加続くも2026年は減少に~
「大阪焼肉・ホルモン ふたご」の店舗数は、数は少なめながらも2022年から2025年までは前年比増加が続いていましたが、直近の2026年になり、減少に転じています(10.5%・9店舗減)。それでも2026年と5年前の店舗数を比較すると、14.9%・10店舗の2ケタ増となっています。
明らかに好調な業績が窺えるのは・・・
売上高増加が続く「焼肉きんぐ」
店舗数上位15位以内の焼肉チェーンのうち、公開された業績資料(決算短信)が確認できたのは、「焼肉きんぐ(物語コーポレーションの焼肉カテゴリー)」「安楽亭(安楽亭・七輪房業態)」「あみやき亭(焼肉事業)」の3チェーンのみです。
このうち、「焼肉きんぐ」が主力の物語コーポレーションの焼肉カテゴリーは、2026年6月期決算の売上高が、前年同期比12.8%増と大きく伸びています(焼肉カテゴリーの営業利益は公開データなし)。
「安楽亭・七輪房業態」は、2026年3月期の売上高が6.1%減、セグメント利益が40.8%減の減収減益となっています。直近の2027年3月期第1四半期では、売上高は10.6%減と相変わらず厳しいものの、セグメント利益は2.3%増とやや持ち直しています。
あみやき亭の「焼肉事業」の売上高は、2026年3月期は売上高が1.7%の若干減でしたが、直近の2027年3月期第1四半期の売上高は、2.3%の若干増となっています(焼肉事業の営業利益は公開データなし)。
また、月次売上・前年比較表を公開している4社(※)の「既存店売上高・月次推移(2026年1~8月)」をみると、まず「物語コーポレーション 焼肉カテゴリー」では、6月以外はすべて前年同月を上回っており、10%超増加の月も3カ月あるなど好調です。
「あみやき亭 焼肉部門」も、1・3・5・7・8月と多くの月で既存店売上高が前年を上回っています。「アトムの焼肉業態(カルビ大将など)」の既存店売上高でも、6・8月を除いて前年比増で推移しています。
「安楽亭」の場合は、1月は前年を上回っているものの、2・3月は減少しています(1年ごとの月次公表のため、2026年は1~3月のデータのみ)。
※物語コーポレーション(焼肉・国内直営店)、安楽亭(国内直営店舗)、あみやき亭(焼肉部門)、アトム(焼肉業態)。4社とも、複数の焼肉ブランドの業績を含んでいます。
「客数」と「客単価」の増減状況が「真逆」のチェーンも
一方、2026年の月次(1~8月)における「既存店客数」の動向をみると「あみやき亭」は6カ月で前年に比べ減少しており、「物語コーポレーション 焼肉事業」でも4カ月の前年割れがあるなど、売上高に比べると減少の月が多くなっています。
また、客数と客単価で対照的な動きをみせているのが「アトム」と「安楽亭」です。
「アトムの焼肉業態(カルビ大将など)」は、客数の前年比割れが8月のみとほとんどの月で増加しているものの、客単価は1~8月すべて前年を下回っています。一方、安楽亭では「客数は減少、客単価は増加」といった月次推移が2026年3月期の期間(2025年4月~2026年3月)ずっと続いています。
ターゲットとする客層や価格戦略、販促方法、運営会社・グループの戦略の違いなどが、客数・客単価の動きに象徴的に反映されたような興味深い推移となっています。
焼肉部門の公開情報が少ないため確たることは言えないないものの、明らかに好調な業績が窺えるのは「焼肉きんぐ(物語コーポレーションの焼肉カテゴリー)」ぐらい、といった状況です。
ここ数年、「倒産増加」が頻繁に報じられる焼肉業界で特に厳しい状況に置かれているのは、個人店や小規模チェーンといわれてきました。しかし、焼肉業態への参入増加や原材料・人件費高騰、消費者の節約志向といった厳しい環境下、大手・中堅チェーンの間でも競争は激しさを増しています。どんな業態のどんな戦略のチェーンが生き残り、または持続的成長を遂げていくのか、今後の動向が気になるところです。
本記事は当社のチェーン店舗データをもとに作成しています
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