信用調査会社の事例
企業が社員を採用する際には、本人の同意を得たうえで、必要に応じて候補者の調査をおこなう場合があります。業種や募集する職位・職種によって重視するチェック項目は異なりますが、一般的に経歴の確認や、各種与信情報の照会がおこなわれます。
こうした調査会社が使っている「全国e電話帳」のメニューは「電話番号使用状況」です。主として、採用候補者の金銭問題の調査を補完する目的で利用しています。
調査会社の担当者によると、採用前調査で使用している「全国e電話帳」のメニューはズバリ「電話番号使用状況」で、採用候補者の「金銭的な部分」の調査を補完するのが目的とのことです。
「金銭的な部分は、閲覧できる情報源が限られているんです。たとえば信用情報機関に登録されているクレジットカードの金融事故情報は、アクセス可能な業種が金融関連等に限られており、法的な面からも当社では閲覧できません」とその理由を打ち明けます。
「電話番号使用状況」は、国内で流通している電話番号の使用状況データベース(固定[有効件数]:4,360万件、携帯:2億5,400万件)から、「直近の使用状況」または「過去一年間の履歴」を検索する機能です。
この機能を使うと、ある電話番号について[有効(使われている)][無効(使われていない)][都合停止(利用者の都合により利用停止)][局預け(利用者の都合により電話局に一時的に預けている)]といった直近の状態を調べることができます。また、過去一年間の履歴を確認することにより、その間の使用状況変化や[移転](移転先番号のアナウンスが流れている電話番号)の有無などがわかります。
電話番号使用状況から「金銭的な部分」をどう視るかについては、「[有効]なら、料金(通信費、携帯の端末代)の支払いができている、ということです」と、調査会社の判断方法はいたってシンプルです。
補足すると、[有効]以外の場合でも、ある程度の判断(推定)は可能です。携帯電話で「期限までに支払いがなされなかった場合」を例にとって説明すると、まず、一定の期間を経てキャリアが一時的に利用を停止し、請求・督促にもかかわらず料金を滞納し続けると、最終的には契約が自動的に解除される運びとなります。この間の利用停止や契約解除の状態が、「電話番号使用状況」検索結果の[都合停止][無効]といったステータスから判断できる、と考えられます。
もちろん、利用者が何らかの都合で利用停止を申し出たり、当該番号の契約を解除するケースもあるため、「料金滞納・遅延・不払い」が理由のすべてではありません。しかし、一定の判断材料になることは確かで、さらに深く調査を進めるか否かの糸口にも なり得ます。
また、「電話番号使用状況」から推測できることは、もう一つあると言います。「直近に海外に行っていた、この時点からまた国内の携帯を使っている、といったことです。調査では過去の足取りの確認も必要なことなので、こうしたことがその裏付けになることがあるんです」と説明します。
具体的には、留学や海外赴任、海外ボランティア、長期旅行など、海外に渡航する場合には国内の携帯電話の契約をどうするか、が課題になります。これには様々な方法があるものの、料金面と海外滞在中や帰国後の使い勝手を考えると「国内での契約を一時停止にして、海外で現地キャリアのSIMを購入して契約する」という方法が一般的であるといわれます。国内の携帯番号を帰国後にまた使いたい場合には、番号の保管サービスを利用する手もあります。
要するに、「電話番号使用状況」で過去1年の履歴を視ることにより、[都合停止][局預け]の状態や[有効]へのステータス変化が、海外への移動や帰国などの足取りを示す手がかりなる場合がある、というわけです。
採用前調査では、「経歴・職歴」の確認は基本的に実施されます。つまり、「提出された書類(履歴書、職務経歴書等)の記載が事実と相違ないか」などの裏付け手段の一つとして「電話番号使用状況」の機能をご利用いただいています。
調査会社では、「全国e電話帳」の導入効果を最も感じるポイントとして「これまで持っていなかった『電話番号使用状況』という調査メニューを、新たにクライアントに提案することができる」という点を挙げています。
「金銭問題を重視するクライアントは多いものの、最初にお話ししたように情報源は限られます。それを補完する武器を持つことと、新規のクライアントなどに数多くのメニューを提示できることが重要なんです。要するに、提案がしやすくなる というのが最大のメリットです」と強調します。
現在、同社内では「10名ほどが全国e電話帳を業務に使っている」とのこと。利用範囲の拡大については「導入の有効性が十分に検証できた段階で、全社的に利用することも視野に入れています」と前向きな姿勢を示しています。
限定的な利用段階であるものの、使用満足度については「結構満足している。10点満点で8ぐらい」と高評価をいただきました。
同社では、これまでのところ「電話番号使用状況」がご利用の中心です。そこで、多彩な調査方法を搭載した「全国e電話帳」の今後ご利用方針についてうかがったところ「やはり金銭問題の調査は重要で、今後も拡充が必要だと考えています。全国e電話帳の他のメニューも含めて、こうした手段として利用できないかを検討していきたい」とのご意向でした。